マンガで読む今昔物語

okawari312012-06-14

平安の人々の姿身近なり
       マンガで読む今昔物語

悩んだり辛抱したり愛したり人の気持ちは昔も今も

約束は守らねばならぬという本旨留学生らは読み取りており
 
「日本には、知識を得るためのマンガがある」ということの例として、マンガになっている今昔物語集の中から、説話を一つ取り出して読みました。現代語に訳された題は「待っていた妻」。ある下級役人が国守の赴任に伴い、京都から若狭へ行くのですが、冬の厳しい若狭に妻を連れていくのがしのびないと思い、「春になったら必ず迎えに来るから」と約束して、妻を京へ残していきます。ところが若狭で勧められた町娘との結婚を断りきれず、新しい妻をめとり、京の妻へは連絡をしないまま、4年が過ぎました。ずっと京の妻を思っていた彼は、国守の任期の終わりと共に帰京し、飛んで最初の妻との家に帰り、二人は涙の再会をしました。しかし朝起きてみると、彼の隣には白骨化した妻の亡骸が…。寂しさのあまり亡くなってしまった妻が、死んでもなお夫を待っていたのだ、という話でした。

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